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顔を隠したままの出産も?サウジアラビア

出産に関する豆知識 ~世界各国の出産事情~

エジプトと並ぶ中東の大国、サウジアラビア。
今なお絶対王制を敷くサウジアラビアは、現体制の成立が1932年と比較的若い国家です。
日本とは1955年に外交関係が樹立されて以来、原油取引などで主要貿易相手国の一つとなっています。

サウジアラビアと言えば、他の中東国同様、国教はイスラム教。イスラム教に於ける女性の立場は、日本から見るとやや微妙です。イスラム教の戒律はとても厳しく、女性は外出時にアバヤと呼ばれる伝統的な衣装の着用が義務づけられています。また結婚した女性は、肌はおろか、顔すらも夫以外の男性に見せることはタブーです。そのため、時々テレビなどで見るようなベールで顔を覆います。

ちなみにこの制約は妊婦と産婦人科医の間にも適用されるようで、産婦人科医が男性の場合、検診時のみならず、出産の時ですら、顔を隠すそうです。

産婦人科医としてはどうなのでしょうか・・・。顔の様子から診る判断もあるのに、大変そうです。

それとサウジアラビアでは、日本ほど健康に対する意識は高くなく、妊娠中であってもコカ・コーラなどの甘い清涼飲料水をよく飲み、マクドナルドやケンタッキーのようなカロリーの高すぎるものを摂りすぎる傾向にあるようです。そこに加えて、イスラム教の戒律に縛られ、外出も控えめ、となるとどうしても運動不足になりがち。産婦人科医の苦労が忍ばれます。

ただ日本を始め、韓国や欧米諸国の悩みの種である出生率では、まだまだ高め。サウジアラビアの場合、中東諸国各国の中でも上位の4.09(※1)を維持。もっとも1970年~80年の統計値では7.29(※1)であり、以降、減少気味にあるのはどの国でも一緒なようですね。

日本よりも苦労の多そうな出産事情ですが、日本に伝わるこうした内情は、伝えるメディアに依存するところも多く、2006年2月に東京で行われたサウジアラビア大使夫人の講話によると、サウジの女性の立場というのはもっと高く、恵まれた環境にあるとのこと。そもそもイスラム教の開祖 予言者ムハンマドの妻ハディージャはもともと有能な交易商人であり、ムハンマドは彼女に雇われていたそうで、誠実かつ有能なムハンマドの人柄を見初めたハディージャから求婚したそうです。こうしたことから、近年とみに女性の社会進出や、地位向上の動きが盛んとのこと。

一つ、トリビア。
一度の出産で産まれた子供の数は7人で、サウジアラビアの女性(※2)だそうです。

※1・・・2000-2005年の統計値(出典:国連資料)
※2・・・1998年1月のことで、他に1997年11月のアメリカ人女性による記録があります