新型コロナウイルスワクチン接種を検討されている妊産婦の方へ
2021.08.13
産婦人科
新型コロナウイルスの蔓延が止まらない中、妊婦様においてもワクチンを打ってもよいのかなど、多くのご相談を頂いております。インターネット上ではワクチンについて色々な情報発信がなされておりますが、身原病院としては公的機関が公開している情報に従ってご検討頂くのが良いと思っております。
妊婦様への新型コロナウイルスワクチン接種については、これまで「妊娠12週未満の方はワクチン接種を避けるのが望ましい」とされてきた方針も、2021年6月に削除されました。
今現在は、新たに「日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会・日本産婦人科感染症学会」の共同声明において、「希望する妊婦さんはワクチンを接種することができます」と表明されております。共同声明における妊婦様のワクチン接種は、
- ●妊娠中に新型コロナウイルスに感染すると、特に後期の感染ではわずかですが重症化しやすいとされています。
- ●一般に、このワクチンを接種することのメリットが、デメリットを上回ると考えられていますので、特に感染の多い地域や感染の
- リスクの高い医療従事者等や、糖尿病、高血圧、気管支喘息などの基礎疾患を合併している方は、ぜひ接種をご検討ください。
- ●副反応に関し、妊婦さんと一般の人に差はありませんが、発熱した場合には早めに解熱剤を服用するようにしてください。
- アセトアミノフェンは内服していただいて問題ありませんので頭痛がある場合も内服してください。
- ●新型コロナワクチン接種の予診票には、「現在妊娠している可能性はありますか。または授乳中ですか。」という質問が
- ありますので、「はい」にチェックし、あらかじめ健診先の医師に接種の相談をしておきましょう。接種して よいと
- 言われていれば、その旨を接種会場の問診医に伝えて、接種を受けてください。
- ●妊娠中の方は、里帰り先など住民票と異なる居住地で接種を受ける場合でも「住所地外接種届」の提出は不要です
- (「基礎疾患を持つ者が主治医の下で接種する場合」に準じた対応が可能です)。
- ●予定された 2 回のワクチンを接種しても、これまでと同様に感染予防策(適切なマスク使用、手洗い、人混みを 避けるなど)は
- 続けてください。
となっております。
厚生労働省や各種学会のホームページなどに情報発信がされておりますので、接種検討に当たり事前にご確認頂ければ幸いです。
新型コロナウイルスワクチン接種は妊婦様や妊婦様の周りの人を守るための大切な手段となっておりますので、厚生労働省や日本産科婦人科学会などの各種学会の声明をご確認いただき、接種するための参考にして頂ければと思います。
厚生労働省 新型コロナワクチンQ&A
私は妊娠中・授乳中・妊娠を計画中ですが、ワクチンを接種することができますか。
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0027.html
日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会・日本産婦人科感染症学会
新型コロナウイルス(メッセンジャーRNA)ワクチンについて
http://www.jsog.or.jp/news/pdf/20210814_COVID19_02.pdf
厚生労働省 新型コロナワクチンQ&A
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/
日本産科婦人科学会
http://www.jsog.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=1
日本産婦人科医会
日本産婦人科感染症学会
http://jsidog.kenkyuukai.jp/information/