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後陣痛(こうじんつう)

 『後陣痛(こうじんつう)』とは、分娩終了後の数日間にみられる産褥初期の子宮収縮に伴う疼痛(とうつう)のことです(産褥とは、分娩の終了から妊娠前の状態に戻るまでの期間のことです)。生理的な後陣痛はむしろ望ましくて、通常は特別な治療を必要としません。強い後陣痛は産後のお母さんにとって非常に苦痛なもののため、後陣痛を軽減することは産褥婦管理の上で課題の一つです。


 後陣痛の原因としては、胎児と胎盤などの付属物が娩出(べんしゅつ)された後に急速な子宮収縮が始まり、子宮内圧の消失という物理的原因とプロスタグランジン、オキシトシンなどの薬剤が関係した急激な子宮収縮と考えられています。


 初産婦に比べて経産婦のほうが症状が強いのが特徴で、授乳によって子宮収縮が強くなるために痛みは増します。痛みに対しては鎮痛薬を使用しますが、痛みが強くて産後の子宮の回復が良好と判断される場合には子宮収縮剤の投与を中止することもあります。


 産褥婦が前述した症状を訴えれば後陣痛と診断されますが、症状が異なる下腹部痛については産褥子宮付属器炎(さんじょくしきゅうふぞくきえん)、虫垂炎、子宮筋腫の変性壊死、卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)の茎捻転(けいねんてん)などを考慮し、内診、超音波断層法、血液検査、腹部X線検査などの検査を行います。

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